僕が好きな乙一の描き出す世界達

  • satohu20xx
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  • 2014年09月25日 18:30

僕は乙一という作家が好きで、出た本は全て読んでいると思います。


この方は話の落ちを最初に考えてその後に話の流れを作るという書き方をされているそうです。そのため、どの作品もきっちりと落ちがついていますし、はなしの流れに無理がなく安心して読むことができます。


ミステリー初心者の方にはぜひとも乙一さんから読んでもらいたいと常々思っている私が、今回はその中でも好きな作品をまとめてみました。

GOTH 夜の章 (角川文庫)

GOTH 夜の章 (角川文庫)

価格:475 円
版元:角川書店
発売日:2005年06月25日
作者:乙一

猟奇殺人を負っている少女と少年の短篇集です。もう一作あるのでそちらもお勧めですよ。


話の内容は非常にグロい。。。私が非常に覚えているのは庭に人が一人入るぐらいの穴をほって人を埋めた後に空気穴として竹をさして観察するという話です。少しづつ竹から聞こえる声が弱くなっていくことに興奮するとか常軌を逸してますよね。


ただ、乙一さんがすごいのはこのようなグロい話もグロさを感じさせない文章力です。良くも悪くも淡々と物語を語ってくれるので、非常にすんなりと読むことができます。また、乙一さんらしくすべての話できっちりと騙してくれるのでミステリー好きにもお勧めですよ。

映画にもなっている作品ですね。


目が見えない女性の部屋に殺人犯が舞い込んできて、奇妙な共同生活が行われる話なのですが、この奇妙な関係が非常に良いです。付かず離れずの殺人犯と少女の関係が徐々に近づいていく描写がたまりませんよ。


この作品も落ちがきっちりしていて、そこも含めておすすめしたい作品の1つです。

失はれる物語 (角川文庫)

失はれる物語 (角川文庫)

版元:KADOKAWA / 角川書店
発売日:2006年06月25日
作者:乙一

乙一さんはグロい話を書く「黒乙一」ときれいな話を書く「白乙一」の2つに分けられるのですが、この作品は「白乙一」の方の作品です。「黒乙一」はグロい話を淡々と記載するのですが、「白乙一」は描写が綺麗で感動して思わず涙が流れそうになります。


この作品は短篇集なのですが、私が非常に覚えているのは事故で片手の一部分しか感覚がなくなった男性とその妻との入院生活を描いている作品です。植物人間になったとショックを受けている妻に何とか自分の意識があることを伝えようと指を少しだけ動かすことで伝える夫。指の動いた回数でコミュニケーションを取り、妻がよく引いていたピアノを腕を鍵盤に見立てて引いてもらうシーンなど非常に考えさせられます。


この作品も乙一さんらしくきっちりと落ちがついており、最後のシーンでは非常に考えさせられます。私ならどうするんだろうと思わずには入れませんよ。